こんにちは。深津です。

今日は、

普段いろいろな美容師さんに
いろいろとお話を伺っていて
思うこと

を書きたいと思います。

それは、
『業者選びは、結婚相手探しと同じ』
ということです。

 

独立して開業しようと思っている
美容師さんは、

当然のことながら
いろんなことを準備しなくては
なりません。

不安心配もたくさん。

とくに業者選びは
『ほんとにこの業者で大丈夫かな?』
と、
悩む方が多いようです。

ただ、
不安になりすぎて
『疑心暗鬼』になる人が
多いのも問題。

ちょっと例え話をしてみましょう。

* * *

ある美容室で
ある美容師さんが働いています。

そこへ
初めて来店のお客様が
いらっしゃいました。

その美容師さんは、
普段だったら、
まずそのお客様の要望を聞き、

・どうなりたいのか
・今の髪型での悩みは何なのか

を丁寧にヒアリングします。

また、そのお客様を見て

・顔の形、大きさ
・髪の生え方
・髪質、髪の量
・身体の骨格、肉付き
・服装

など、総合的に判断して
似合いそうな髪型を
ピピピピピッと頭の中で考え、

それらの『理由』を
お客様にわかりやすく説明した上で、

スタイリングブックの
写真から

『あなたに似合いそうな髪型は、
 例えば、これですとか、
 これなんかもいいと思います』

と、2〜3ピックアップして
紹介します。

そして、
お客様の反応を見ながら

『これはちょっと冒険しすぎで怖い』

などのリアクションがあれば
もう少し冒険しない髪型を
提案したり、
調整していって、

最終的に
お客様が納得する髪型の
『案』
を、ひとまず選びます。

そしてそこから、
実際に少しずつ
ハサミを動かし、

『お客様の髪質の場合、
 こうこうこのようにしたほうが
 スタイリングがしやすくなるんです』

など、
要所要所でお客様に説明したり
大丈夫かどうか確認したりしながら、

最終的な髪型
丁寧に仕上げていきます。

だから、その美容師さんは、
まず失敗することはありませんし、
お客様の満足度も高いのです。

ところが、
その日のお客様は
ちょっと違いました。

そのお客様は、
『私に似合う髪型にして下さい』
と、おっしゃいます。

そこで、
いつものように
ヒアリングをするのですが、

『要望』『悩み』
ぜんぜん教えてくれません。

『とりあえずオススメの
 髪型を教えてください』
としか言ってくれません。

仕方なく、
そのお客様を見て

・顔の形、大きさ
・髪の生え方
・髪質、髪の量
・身体の骨格、肉付き
・服装

など、総合的に判断して
似合いそうな髪型を

スタイリングブックの
写真から選んでみます。

そして、その1つを
『例えば、この髪型ですとか・・・』

と指さした途端、

そのお客様がこう言いました。

『それは嫌。そんな提案なら他へ行くわ。』

と、いきなり立ち上がって
店員を振り切り、
帰ってしまいました。

* * *

どうでしょう?

もし、あなたが
この美容師さんの立場だったとして、

こんなお客様に当たったら、
どんな気持ちになるでしょうか?

『もっと希望とか今の悩みとか
 コミュニケーションして頂けないと
 価値観も共有できないのに・・・』

『悩みも希望も言わずに
 いきなり提案しろと言いつつ
 最後まで提案を聞かずに
 すぐ帰るなんて・・・』

そんな気持ちに
なるのではないでしょうか?

おそらく、あなたは
とても悲しい気持ち
なるでしょうし、

『このお客様はきっと、
 他のお店に行っても
 同じようなことを繰り返し、

 満足できずに
 お店を転々とするんだろうな』

と、気の毒にさえ
感じるのではないかと思います。

このような
コミュニケーション不足の状態では、

お客様も、美容師さんも、
お互いにとって不幸ですよね。

長くなったので、
ここらで話を戻します。

==========

独立して開業しようと思っている
美容師さんが、

業者選びで
『ほんとにこの業者で大丈夫かな?』
と、
『疑心暗鬼』になっているとき。

さきほどの例え話と
同じようなことを
してしまうことがあります。

・・・ありますというか、
かなり多いみたいです。

いきなりプランを提示させ、
そのプランが気に入らないとすぐ
『はい、次の業者』
浮気するんです。

はっきり言います。

プランはそんなに簡単にできません。

大事なので、
もう一回言います。

プランはそんなに簡単にできません。

それに、
1回提案するだけで
決まることは絶対にありません。

==========

例えば、
弊社で設計する場合、

プランが決まるまでに
とてもたくさんの手順があります。

超おおざっぱに
まとめても、これだけあります。

ヒアリング

優先順位の整理

テナントの確認

そのテナントに
希望条件の美容室が入るかどうか
何パターンかレイアウトして
チェック

最初の『たたき台』のプラン提案

議論しながらプラン調整

納得できるプランが完成

==========

どうでしょう?
けっこう何段階もある
思いませんか?

ご覧の通り、

いきなりプラン提案して
それで決まる

なんてことは
ありえないのです。

なぜなら、
設計というのはすべて
『オーダーメイドの一品生産』
なのですから!!

 

==========

オーダーメイドの服の場合を
考えてみてください。

オーダーメイドの服なら、

身体の寸法を測り、
希望・要望を聞き、
生地を選び、
ステッチの入れ方や
糸の色を決め、
仮縫いで身体に合わせて確認し、
細かい調整をして仕上げ、

やっと完成して
受け取ることができます。

吊るしの服を
バーゲンセールの会場で
買うのとは違います。

 

それと同じで、
設計というのは、
すごく、時間のかかる
オーダーメイドの作業
なのです。

・・・にもかかわらず。

『とにかく提案プランが欲しい』

『そのプランが気に入らないから
 他の業者をあたる』

という態度では、

どこの業者に依頼しても
満足に達することはありえない!

と、断言します。

 

恋愛を想像してみて下さい。

いきなり一目惚れで気に入って
『好きです。結婚しましょう』
って言いますか?

まぁ、少女マンガの世界なら
ありえますが、
現実にはありえません。

というか、成立しません。

相手からすれば、

『私のこと
 何も知らないくせに、

 なんで結婚とか
 そんな大事なことを
 簡単に言えるの?

 こんな人、絶対信用できない!!』

となるわけです。

最初は一目惚れだとしても
コミュニケーションを重ねて
お互いの気持ちが高まっていかなくては
結婚できないわけです。

裏を返せば、

一目惚れして
『好きです。結婚して下さい』
と告白して、

『いきなり言われても無理です』
と返されたら、

そこで諦めて
『わかりました。他の人を探します』
というのは、

お互いにとって
最もメリットのない方法ですよね。

友達から
そんなことがあった
なんて話を聞かされたら、

『信じられない!』
って思いますよね?

でも、
美容室独立開業の
『お店づくり』だと

こんな信じられないことを
やらかしちゃう人が
実際、いるんです。

とりあえず
目星をつけたテナントに
美容室が入りそうかどうか
ささっと手書きであたりをつけて、

『とりあえず入りそうですね。
じゃぁ、もう少し細かく
実際のプランを検討してみましょうね』

なーんて段階で、

まだ『ちゃんとした提案プラン』も
ひとつも出していないうちから、

『他の業者の話も聞きたい』
なんて浮気をする方がいたりします。

話を聞きたければ
聞けばいいと思いますが、

仮に
結婚相手を探す時に
それ、やりますか?

やったら嫌われますよ

結婚前提で
とりあえず、付き合ってみる
というときに、

・大勢の比較対象のうちの一人
 にしか見てくれない人。

・自分だけを信じて
 見てくれる人。

あなたなら、どっちの人と
付き合ってみますか?

付き合ってみなければ
その相手が
結婚に値するかどうかは
分かりません。

なのに、
付き合う前段階で
浮気したり、諦めては
いつまでも結婚できません。

 

それと同じで、

業者選びの段階では
『疑心暗鬼』になりすぎて
あちこち話を聞くより、

まずは1社選んで
しっかり話をすることです。

話をしてみて、
しっくりこないと思うなら、
何故しっくりこないのか
考えてみるべきです。

そして、思うだけではなく
相手に対して

『こういう理由で
 しっくりこないと感じるんだが
 あなたはどう思いますか』

と、コミュニケーションすべきです。

 

コミュニケーションすれば、

ちょっとした思い込み
勘違いなだけだった
と分かることも、

コミュニケーションしなければ、

永遠に分かりません。

 

正面から
コミュニケーションしないから、

こじれるし、
すれ違うし、
うまくいかないのです。

遠慮なく話しましょう。

それでも不満なら
何が不満なのか、
なぜ不満に感じるのか、
しっかり伝えましょう。

納得いくまで話しましょう。

それをした人は
満足いくプランを実現できます。
幸せになります。

逆に、
しなかった人は
『こんなはずじゃなかった』
と、後悔します。

そして、
しなかった人ほど
『業者が悪いんだ』
人のせいにします。

その原因
コミュニケーションできない
自分自身にあることを
気付いていないからです。

 

==========

なんで今日は
こんな話をしたかと
言いますと・・・

電話で相談してきて下さった方
いらっしゃって、

詳しく伺ってみたところ
まさにこんな感じだったから
です。

その方は、

『いま頼んでいる業者のプランが
 納得できないので
 意見を聞きたい』

とおっしゃったのですが、

『では、その業者さんに
 何が納得できないのか
 なぜ納得できないのか
 きちんと伝えて相談しましたか?』

と伺ったところ、

『・・・いえ、
 それはしていません・・・』

と、口ごもってしまったのです。

私もプロですから
他人の描いたプランを
『問題ないかどうか見てくれ』
と言われたら、

『自分だったら』
ここが気になる、
ここが問題になりそうだ、
ここは良いと思う、

という話はできます。

しかし
それをする前に

まずは
そのプランを描いた人
話をしなければ、

その方も
そのプランを描いた人も
私も
みんなモヤモヤします。

絶対に解決しません。

解決したければ、
その方がしっかり
そのプランを描いた人に
相談すべきなのです。

・・・という話を
電話で伝えたら、

『もう少し、その業者と
 相談してみることにします』

と言ってくださったので
ちょっと安心したのですが。

==========

幸せな夫婦は
コミュニケーションも上手。

お店づくりも、
コミュニケーション次第です。

そんな
コミュニケーションが下手な人の
『疑心暗鬼』症候群になって
失敗しないよう、

あなたにだけは
知っておいていただきたい
と思い、書きました。

お役に立てば幸いです。

 

まずは、無料相談してみたら、どうでしょう?

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