久々の更新です。

昨晩の地震、久々に大きかったですね。
宮城や福島あたりに大きな被害が出ているようで心配です。

こういう時、建物の壁に
クラック(ひび割れ)ができることがあります。

ひび割れだけを見て怖がる人が多いですが
そのひび割れが「どこにできたか」によって
危険度がかなり違います。

画像のような「雑壁」の位置は、
柱・梁と壁とが接する部位に
「耐震スリット」が入っていない時代
(概ね築20年以上)の建物では
真っ先に斜めのひび割れが入ります。

なぜかというと、
建物が地震で動くときに
耐震スリットのない「雑壁」
動きに追従できないからです。

コンクリートは
引っ張り強度はほぼありませんので
引っ張るような力がかかると
簡単に割れてしまいます。

(なお鉄筋コンクリート造では
引っ張り力に対抗する役割は
中の「鉄筋」が担っています。)

ですが、「雑壁」
構造計算上は建物を支える役割を
担当していないので
ここにひび割れが入っても
大げさに心配する必要はありません。

(美観や雨仕舞い上の補修は必要ですが。)

いっぽうで
本当に怖いのは「柱」のひび割れです。

万が一、「柱」
大きなひび割れが入っていたら
すぐに貴重品や防災セットを持って
一旦避難されることを推奨します

「柱」に大きなひび割れが
入っている状態というのは、

大きな地震でも持ちこたえて
なんとか倒壊だけは免れたが
次に大きな地震がきたら
もう持ちこたえられないかも…

という状態と考えて下さい。

震度6強ですと
柱に部分的に小さなひび割れが
入っている建物もあるかも知れません。

心配な場合は、
地元の役所などに問い合わせて
「応急危険度判定士」という人を
紹介してもらいましょう。

「応急危険度判定士」
建物の状態が安全か、避難が必要か
判定してくれる資格を持った人です。

「応急危険度判定士」
自分の住んでいる建物が大丈夫かどうか
判定してもらうのが一番確実です。

なお、災害時には
呼んでいないのに「診断します」と言ってくる
悪徳工事業者がよく出回りますので
ご注意下さい。

被害の大きい地域にお住まいの方々、
まだ余震がくる可能性がありますので
身の安全を確保してお過ごしください。
謹んでお見舞い申し上げます。

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